SDGsへの貢献。エキス調味料業界の一員として「つくる責任つかう責任」を果たすために
私たち東海物産は食品メーカーとして、SDGsへの取り組みを強化しています。今回は私たちがどの目標に貢献しているのか、具体的な取り組みについてご紹介したいと思います。
限りある資源を有効活用してきたエキス調味料業界
そもそも東海物産が属しているエキス調味料業界は、SDGsに全面的に対応してきた業界であるといえます。商材として扱っているエキスや調味料の大半は、食材として食べにくい部分や捨てられる部分などの未利用資源を有効活用して作られているためです。
私たちは分離・抽出などの技術を駆使して、そのままでは廃棄されてしまう肉の端材や骨、不揃いなサイズの野菜、食品加工のプロセスの中で出る煮汁などから、調味料を作ってきました。
この活動は、SDGs12番目の目標「つくる責任つかう責任」に該当し、フードロスや環境負荷軽減などを解消するためのアクションにつながっています。
「イミダゾールジペプチド」は、採卵鶏から生まれた
私たちが精製技術を確立した抗酸化物質「イミダゾールジペプチド」も、もともとは卵を産み終わり、処分される予定の鶏を有効活用して生み出されたものです。プロジェクトを開始した2000年当時、日本では年間およそ1億羽の鶏が産業廃棄物として処理されていることが問題となっていました。そのため鶏のタンパク質や羽毛などをどうにか有効利用できないか、解決策が求められていたのです。
私たちは鶏むね肉に多く含まれる成分「イミダゾールジペプチド」の分離精製に関する研究開発に取り組みました。そして分離精製技術を確立することに成功し、商品化を実現。今では東海物産を代表する商品の一つとなっています。
技術革新によって、SDGsへのさらなる貢献を目指す
他にも、これから私たちが取り組むべき課題はさまざまあります。今後は、東海物産の事業も未利用資源の有効利用のさらなる発展と、加えてもう一歩進んだ活動をしていきたいと考えています。
SDGs2番目の目標「飢餓をゼロに」に対応する取り組みも、食品業界に属している以上、必須であると考えています。私たち自身が消費者のみなさんに対して直接製品をお届けすることはありませんが、取引先である数々の食品メーカーからいただく需要にいつでも対応できるよう、この10年の間に自社工場を新しく増設し、生産能力を増やしてきました。生産体制を強化することによって、これからもしっかりと供給責任を果たしていきます。
SDGs3番目の目標「すべての人に健康と福祉を」における『健康』を達成するためには、毎日の食事が必要不可欠です。最近では進化した発酵技術によって、これまで廃棄されていた食材に対して機能性を付加し、さらに有効活用を進めることに挑戦しています。無意識のうちに機能性成分を毎日の食事からとれるよう、調味料の中に機能性成分が組み込まれた「健康機能性調味料」を積極的に提案していくことで、人々の健康に大きく貢献することが可能だと考えています。
これまでの技術やノウハウを活かすと共に、新たな技術提案を行うことによって、これからも私たちは、一つでも多くのSDGsの目標に貢献してまいります。