加工食品メーカーC社 商品開発部

健康機能性素材を添加すると、味や風味が損なわれてしまう…

おいしさへのこだわりを技術で叶えた、優れた食品原料とは?

背景

インスタントスープの開発・製造を手がける加工食品メーカーC社では、新商品で高齢者の支持を獲得したいと考えていた。企画を進める中、健康食品業界にて注目されている機能性成分「イミダゾールジペプチド」の添加にたどり着き、手軽でおいしいスープの新商品を企画したが、原料の探索、処方作成に時間を要していた。

課題

イミダゾールジペプチドを含有しているおいしい原料が見つからない…

商品開発部では高齢者向けの企画を進めるにあたって、疲労回復効果や認知機能の維持効果が期待されている、機能性表示食品対応の成分「イミダゾールジペプチド」に着目しました。

企画を担当したS氏は、背景を次のように語ります。
「当社は、特別なサプリメントや飲料からではなく、毎日の食事から健康に必要な成分を摂取できることが理想的だと考えていました。そうした製品を開発することができれば、食事を通したフレイル対策の一助になる可能性もありました」(S氏)

商品開発部では新たなスープの設計・開発を進めることにしました。しかし、試作段階でさまざまな課題が持ち上がります。

そもそも、イミダゾールジペプチドを含有しているおいしいチキンパウダーが見つかりませんでした。試行錯誤を繰り返しながら処方や配合の見直しを行ってはみたものの、できあがった試作品はどれも「おいしくない」「香りがいまいち」と、社内のメンバーからも不評だったのです。

企画自体は良案だったもののなかなか商品化できるレベルに届かず、商品開発部のメンバーは困り果てていました。

課題のポイント

  • サプリメントや飲料ではなく毎日の食事から必要な成分を摂取できる製品を開発したかった

  • スープに使用するおいしいチキンパウダーで、イミダゾールジペプチドを含有しているものがなかった

  • 処方や配合の見直しをおこない試作を繰り返したが、どれも出来がいまいちだった

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